LGBTとは、世界での理解
「LGBT」とは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの英単語の頭文字をとった造語でセクシャルマイノリティーの総称の一つです。象徴カラーは6色レインボーです。
世界最大のLGBTパレードがシドニーで毎年開催され、世界中から数十万人の見物客が訪れ、その経済効果ははかり知れません。
ヨーロッパの主要都市やサンフランシスコやニューヨークでも毎年大きなイベントが開催されます。
LGBTへの理解や認識が現代社会に急速に広がっていく中で、国際的なスポーツ大会でもLGBTに関した条約が取り決められました。
2014年、国際オリンピック委員会 (IOC) は今後のオリンピック開催都市との契約に差別禁止条項を追加することを決定しました。今後LGBTに差別のある都市ではオリンピックの開催ができなくなりました。
日本は、2020年の東京オリンピック、パラリンピックという世界のスポーツ祭典の舞台で今後の手本になる役割を担っています。
LGBTとツアーリズムの関係
国際旅行においてゲイ・レズビアンの旅行者の割合は全体の10%(約7000万人)に上ります。
世界のLGBT ツアーリズム市場規模は2020億ドル、日本円で約23兆円に換算される巨大ビジネスマーケットです。
参考資料: HotelBank
調査結果によると、LGBT旅行者は、差別や暴力を受けることなく安心して旅を楽しめるLGBTフレンドリーな旅行先をリピートして訪れる傾向があるという。
また、LGBT旅行者は観光時の消費額が、一般の旅行者の消費額に比べておよそ2倍という調査結果も出ています。
欧米のLGBTに理解がある都市などは、毎年100億円単位で経済効果を上げています。
LGBTなどの理解が他の先進国よりも遅れていると言われる日本でも、最近多様性を尊重する企業や宿泊施設、イベント等が増えてきています。
このような動きは、世界規模でのマイノリティーの人々の理解の広がりに加えて、ダイバーシティ(多様性)を取り込むことで新たな客層を広げる目的や、企業のイメージアップなどの要因も考えられます。
今後日本で導入すべきLGBT対応のサービス
POINT
- LGBT客が安心して滞在できる宿泊施設の整備
- 日本での同性愛者の結婚式、イベントの仲介、実施
- ゲイバー、クラブなどナイトライフの充実
- LGBTに対応したツーアーの企画、運営
このような、施設やサービスが日本に増えることにより、LGBT旅行者が日本を訪れる機会がさらに増えるでしょう。
まとめ
- 2015年に渋谷区で「同性パートナーシップ条例」が制定されるなど日本でのLGBTの理解が広がっている。
- LGBTのビジネスマーケットは巨大であり参入チャンスも多い。
- LGBTなどマイノリティー層を取り込んだ観光ビジネスが今後、今後活発化してくる。