近年、国を挙げての積極的なインバウンド観光客誘致政策の影響から、年々日本を訪れる外国人旅行者の数が増えています。
そこで多くの飲食店では、知恵を絞りどうにか外国人の集客につなげようと頑張っています。
この記事では、そういった飲食店の取り組みの一部をご紹介します。
飲食業界、アイデアで訪日観光客を取り込む
日本を訪れる外国人観光客の1番の楽しみは「美味しい日本食を食べる事」です。
お金を節約して旅をしているバックパッカー旅行者でない限り、多少高い金額を払ってでも日本滞在中は美味しいモノを提供しているお店に入りたい、という思いが外国人旅行者にはあります。
年々、日本を観光で訪れる外国人が増える中、飲食店では様々なアイデアを駆使して外国人観光客を取り込もうと奮闘しています。
食品サンプルで外国人を引きつけるお店
海外では手軽な値段で食べられる、オーストラリア産やアメリカ産の「Wagyu」が人気です。
そんな中、日本の国産和牛を売りにしている都内の焼き肉レストランでは、店の入口に和牛の食品サンプルをでかでかと展示し、街を行きかうお客さんの興味を惹かせる試みをしています。
日本の食品サンプルのクオリティーは高いので、外国人の目にも霜降りの和牛が美味しそうに写りますね。
お店の店員には、英語など外国語が堪能なスタッフを雇い、肉の焼き方などを外国人のお客さんに丁寧に説明しています。
タブレットを使い、動画などでお客さんに肉の焼き方などを説明するお店もありますが、直接店員から説明を受けるほうが体験を重視する外国人には喜ばれますね。
「体験重視」お客さんを魅了する店
東京築地や豊洲のマグロせりなど早朝に始まるにも関わらず、見学ツアーは外国人旅行者で常に埋まっています。
このような日本文化を体験をしたい外国人のニーズに応え、都内の寿司屋ではマグロの解体ショーなどお客さんと一緒に盛り上がれるイベントを積極的に開催しています。
ジャンケンに勝つと、マグロの握りが無料で提供されるなど、お客さんも参加できるゲームなども取り入れています。
また、海外のお客さんは「日本での珍しい体験」を好むため、マグロの中落ちを骨から自分たちで削ぎ落として食べるなど、お店では日本でしかできない体験をメニューに取り入れています。
多様なニーズに対応する飲食店
今後、食物アレルギーや、宗教上の食の制限を考慮した食べ物を望む外国人客のニーズに対応することも必要です。
ラーメンは日本食の中で1,2を争う外国人に人気の料理です。
豚骨ラーメンで人気の一蘭は、イスラム圏からの旅行者の要望もあり、ムスリム人でも食べられる豚ではなく鳥を使ったスープを開発し提供を始めました。
参考URL:とんこつ不使用ラーメン一蘭
また、日本のカレーはインドカレーなどと違い辛さが控えめで主にアジア人旅行者の間で人気があります。
カレーのCoCo壱番屋では、ハラーム認証を得た食材しか使わないムスリム人に対応したお店を従来のCoCo壱番屋とは別に都内で運営しています。
参考URL:ハラール専門CoCo壱番屋
今後、外食業界も宗教や文化の多様性に対応していかないと、売上を伸ばすことが難しいですね。
まとめ
- 飲食店では、様々なアイデアを駆使して外国人観光客を取り込もうとしている。
- 外国人旅行者は、飲食店でも体験重視を好む傾向がある。
- 食の多様なニーズに対応する飲食店も増えている。