タクシー会社、外国人ドライバーを積極採用
2020年のオリンピックに向け、日本を訪れる外国人の数がさらに増える事が予想される中、日本のタクシー業界では、英語や他の外国語に堪能な外国人の採用に積極的になっています。
日本は欧米などと異なり、ウーバーなど無資格の一般ドライバーが、賃金を受け取りお客さんを乗せて運転することを国の法律で禁止しています。
そのため、今後少子高齢化で、多くの高齢タクシー運転手の退職が予想される中、人材確保の面を考えても、これから外国人のドライバーの役割はさらに重要になっていくでしょう。
海外のタクシードライバー
実際、海外(オーストラリアやアメリカの)のタクシー運転手を見ていると、ほぼインド、中東、アジアからの移民がドライバーをしていることが多いです。
現地の人があまりやらない仕事なので需要がある、またそれほど言語が堪能ではなくても始められる仕事として多くの移民が従事しています。
日本では脱サラしたサラリーマンがタクシードライバーとして働き始めたり、融通がきく個人タクシーを始めたりと、最初からタクシードライバーを目標にしている新卒者などはほぼいないでしょう。
しかし、海外では例外もあり、ロンドン・ブラックキャブがその一例です。ブラックキャブの運転手は難関試験に合格してドライバーになったエリート。
接客技術の他に、ロンドンの道、名所などが完璧に頭に入っていないと試験に受からないため、一度の試験で合格する人は稀のようです。
合格者には高い給料が約束される他、歴史あるブラックキャブ運転手としての名誉が与えられます。
日本でもイギリスのように、タクシー運転手の地位が向上すれば、日本でタクシー運転手として働きたいと思う外国人が更に増えるのではないでしょうか。
日本人ドライバーの育成
最近、日本ではタクシー運転手の質が低下しているとの声も聞かれます。
一昔前までは、タクシー運転手は”道のプロ”という感じで、近道や渋滞情報もよく把握していましたが、最近はカーナビが発展したためか、道をよく知らない運転手も多いような気がします。
また、働き方改革で残業が減ってきていることもあり、サラリーマンが終電を逃してタクシーを利用する回数も減ってきています。
今後タクシー業界は、固定給の値上げ、キャッシュレス決済導入、また運転手にキャリアアップ、技能向上の機会を積極的に与えて行かなければこの厳しい時代に優秀な人材は確保できないでしょう。
まとめ
- タクシー業界では今後外国人のタクシー運転手を積極的に採用していく。
- イギリスのブラックキャブのようにタクシー運転手の地位が日本で更に向上すれば、優秀な外国人の人材がさらに集まるであろう。
- 今後、タクシー業界では日本人タクシー運転手の育成も課題の一つ。