こんにちはお元気ですか、ITAです。
世界には様々な宗教、文化、習慣があり、それに伴い私たちが普段食べている物も大きく影響を受けています。
『ハラールフード』と言う言葉
最近よく耳にしたり、雑誌で見たりしませんか?
自分は海外移住経験が長いので、日常的に聞いていた言葉ですが、日本ではまだ一般的になっていない感じがしますね。
この記事では、イスラム教の食文化『ハラールフード』についての基本知識、また日本、世界でのハラールフードの広がりについてご紹介していきます。
宗教と食の多様性
日本で普通に暮らしているとあまり食の多様性を感じる事はありませんが、世界には様々な宗教があり、食に対する決まりも様々です。
数ある宗教の中で、信仰者の人口が増え続けているのがイスラム教、現在ムスリム(イスラム教を信仰する人々)の人口は世界に約16億人いると言われています。
米リサーチ機関のまとめによると、2070年にはイスラム教徒とキリスト教徒の人口比率がほぼ同じになり、2100年になるとイスラム教徒がキリスト教徒を抜いて最大勢力になると予測しました。
規律が厳しいと知られているイスラム教、ムスリムの人々は一体どんな物を食べているのでしょうか。
ハラールフードとはどんな料理?
日本ではあまり馴染みがないイスラム教の文化や習慣ですが、日本でもムスリム人 (イスラム教を信仰している人々) 観光客の増加に伴い、「ハラールフード」という言葉を聞く機会が多くなりました。
ハラールとは、アラビア語でイスラム法上で食べる事が許された物、事を指します。
反対にハラームとは禁止された物やことを指します。 例えば、主に豚や酒、またイスラム法に従って処理されていない物などです。
最近日本でも、訪日ムスリム観光客の増加に伴い、ハラールフードをメニューに取り入れたり、豚ではなく鳥に変えて料理を提供するなど、イスラム教に理解を示した飲食店を多く見かけるようになりました。
日本での飲食店の取り組み
日本でも、ムスリム旅行者の増加を受けて、ハラール認証 (イスラム教の戒律に則って調理・製造された商品であることを証するシステムのこと) を受けた飲食店が増えてきています。
例えば、カレー専門の大手飲食グループCoCo壱番屋が、ハラール専門の店舗の運営を都内で始めました。
先日早速、秋葉原にあるCoCo壱番屋ハラール専門店で、ハラールチキンカツカレーを食べてきました。
値段は通常のココイチで食べるチキンカツカレーよりも200円ほで高い料金設定で販売していましたが、味は普通に美味しかったです。
チキンカツレツはカラッと揚がっており、中は通常よりもみずみずしく鮮度が良い様に感じました。
ランチタイムでしたが10席ほどあるカウンター席で客は自分一人、店員に聞いたらコロナウィルスのためお客さんも少ないそうです。
本来なら、観光客が多いこの季節、外国人客で賑わっていてもおかしくないのですが。
店舗ではムスリムの人を従業員に積極的に採用するなど、ムスリムのお客さん人の信頼を高める努力もしている様です。
訪日外国人の間で人気の日本食、ラーメン。人気のラーメン店などで、食の多様性に対応した取り組みも始まっています。
大手ラーメンチェーンの一蘭では、自慢の豚骨スープではなく、豚骨不使用の鳥スープを提供する事で、宗教上の理由で豚が食べられないムスリムのお客さんにも対応しています。
多民族国家、アメリカではどうか?
人種のるつぼと言われるアメリカでは、ハラールフードは人々の身近にある食べ物として捉えられています。
例えば、The Halal Guys (ハラルガイズ) はハラール専門のファーストフードチェーン店で、今から30年近く前にニューヨークで誕生しました。
現在では、ハラルガイズはカナダやマレーシアなど世界展開しています。
基本的にハラルガイズは屋台やフードトラックで営業し、メニューはライスの上にチキンやサラダなどがのったプレートで販売します。
早くて安い、ファーストフード、日本で言うB級グルメとして人種、宗教に関係なく多くの人に愛されています。
まとめ
- 訪日ムスリム旅行者が増加することにより、ハラール料理、ハラール認証を付けた飲食店などが今後さらに増えると予想される。
- 観光業やサービス業に携わっている人やこれから携わる人たちは、少なくとも基本的なイスラム教の文化や習慣の理解が必要になってくる。
- もっと手軽にハラール料理が食べられる店が日本に増えれば、ハラール料理やイスラム教に対する理解もさらに深まる。