こんにちは、ITAです。
みなさん日本の『鉄板焼き』と海外の『Teppanyaki』の違いってご存知ですか?
結論から言うと、日本の鉄板焼きは日本の大衆料理、海外の鉄板焼きは少し高級なエンタメ性を含んだジャパニーズ料理と考えられています。
日本で鉄板焼きを使った料理でイメージするものと言えば、お好み焼き、もんじゃ焼き、または屋台で食べる焼きそばなどではないでしょうか。
海外での『Teppanyaki』は少し日本とは捉え方が違い、鉄板を使った食のエンターテインメントととでも言うのでしょうか。
今回の記事では、自身の海外での経験を交えて、知ってるようでよく知らない日本の鉄板焼きと海外の『Teppanyaki』の違いを分かりやすく説明しています。
そもそも鉄板焼き料理とは何か
まず一般的に知られている鉄板焼きの定義とは、調理方法の事で、鉄板を用いて食材(野菜、肉、魚介類など)を焼いたり、炒めたり蒸したりする行為の事です。
鉄板上は調理スペースが広く取れるので、色々な料理を一度に同時進行で作ることができるのも魅力でもあります。
身近な例で言えば、キャンプやお祭りの出店の屋台など、大人数の料理(焼きそば等)を作る場合に重宝されていると言うのが僕の印象です。
しかしながら、昔は料理を作る上で多く利用されてきた鉄板ですが現在、電気式ホットプレートの普及により、家庭で手軽に鉄板焼き風料理を楽しめるようになりました。
また冷凍食品や電子レンジの普及などで、実際鉄板焼き風の料理を自宅で作る機会さえも減っているのが現状です。
日本伝統の鉄板焼きとは違う海外の「Teppanyaki」とは
海外では鉄板焼きを『Teppanyaki』という日本語をローマ字表記で書いて、呼ばれています。
特に欧米などでは日本食レストランが普及している事もあり、『Teppanyaki』と言えば日本食の事だと認識されています。
鉄板焼き料理は戦後日本人によってアメリカなどに持ち込まれ、世界中に広まっていったようです。
海外で鉄板焼きブームが広がるきっかけになったのは、1960年代に実業家、ロッキー青木がアメリカで鉄板焼きチェーン店『BENIHANA』の運営を成功させたからでした。
参考URL:紅花
また、1990年代に日本で放送されていた料理の鉄人などがアメリカなどでリメイクされた事で、海外での日本料理の知名度もグーンと上がりました。
エンターテイメントの国、アメリカで人気になった「Teppanyaki」レストラン、日本では考えられない、フライ板返しを空中へ投げたり、火を使った演出など、派手なパフォーマンスを取り入れてお客さんを楽しませています。
特に欧米人などは、誕生日会や家族とのディナーなどワイワイ楽しく食事をしたい時に「Teppanyaki」レストランを利用する事が多いような印象です。
実際に鉄板焼きレストランに行く機会がない方でも、Youtubeなどで関連動画がたくさんアップされているので気になった方は観てみて下さい。
話はそれますが、海外のレストランで「Teppanyaki」シェフといえば、発祥の日本人料理人が調理担当していると想像されますが、ほとんどが非日本人のアジア系外国人の方が圧倒的に多いです。
出身地でいうと、フィリピン人や香港人、また調理経験がある外国人留学生や海外からの出稼ぎの方々が多い印象を受けます。
給料も一般の飲食店のキッチンで働くよりも高めに設定されていて、知り合いの中国人の鉄板焼きのシェフに話を聞くと、パフォーマンスのスキルが向上すればさらに賃金も上がるようです。
日本でお馴染みの定番鉄板焼き料理
外食をした際の定番鉄板焼き料理と言えば、もんじゃ焼きやお好み焼きではないでしょうか。
下記では、簡単に二つの料理の違いなどを説明していきます。
もんじゃ焼きは東京下町のローカルフード、月島などが有名ですね。
作り方はゆるくといた小麦粉を具材と一緒に鉄板に流し込み、ヘラて押さえつけて焼きながら食べる料理です。なかなか家庭ではできない鉄板焼き料理なので、外でお店を見つけた際は入ってみるのも良いですね。
お好み焼きは、関西地方や広島などでよく食べられる鉄板焼き料理です。家庭でもフライパンやホットプレートで簡単に作れるので、非常に馴染みがある鉄板焼き料理の代表格ではないでしょうか。
海外で外国人にお好み焼きを英語で紹介する時は「Japanese pancake」と紹介することが多いです。
作り方は水に溶いた小麦粉を生地とし、調理した野菜、肉、魚介類、麺などと一緒に鉄板で焼き、最後にソースやマヨネーズなどの調味料をトッピングします。
訪日外国人旅行者の増加、日本食ブームで日本の鉄板焼き料理に追い風
現在、日本を訪れる訪日外国人旅行者の増加で日本の伝統料理、鉄板焼き料理にも注目が集まっています。
外国人が日本を訪れた際の最大の楽しみは「美味しい日本食を食べる事」という事が統計結果から分かっています。
最近の外国人の食に関する傾向としては、従来の日本食「寿司」や「天ぷら」だけではなく、日本のラーメン、B級グルメ、ご当地料理など日本人が好んで食べる料理、また外国の日本食レストランではなかなか食べられない物に挑戦したいと思っています。
「Teppanyaki」は海外ではよく知られていますが、海外の鉄板焼き料理はパフォーマンスはあるものの、基本的には食材を焼いて提供するだけのシンプルなもので、味はイマイチのことが多いです。
逆に日本の鉄板焼き料理(もんじゃ焼き、お好み焼きなど)は、伝統もあり、その上味も美味しいので、訪日外国人に積極的に宣伝するべき日本料理です。
広島風お好み焼きや、月島のもんじゃ焼きなどは、その土地の名物としてひたしまれているご当地グルメです。
また、鉄板で作るもんじゃ焼きやお好み焼きは作る過程をお客さん自身で『体験』できるので、日本を訪れている外国人観光客にとって良い思い出作りができます。
日本は少子高齢化などの影響で、これからますます国内の飲食マーケットが縮小していく中で、今後日本は訪日外国人に積極的に日本料理をPRしていく必要性があります。
下記の記事では、世界で広がる日本食を紹介していますのでぜひ読んでみて下さいね。
『和食、日本食人気が上昇中』世界で浸透する日本食文化のリアル
記事のまとめ
- 日本で定番の鉄板焼き料理といえば、大衆料理のもんじゃ焼きやお好み焼き。現在ホットプレートなどの家電製品や冷凍食品の普及などで鉄板焼き料理をお店で食べる機会も少なくなってきている。
- 1960年代に日本からアメリカへと広まった鉄板焼き。現在日本の鉄板焼きは海外の多くの国々で「Teppanyaki」として広まっており、特に欧米では派手なパフォーマンス要素が含まれる食のエンターテイメントとして人気を確立している。
- 現在、日本を訪れる外国人の多くは美味しい日本食を食べるのを楽しみにしている。日本のB級グルメでもある鉄板焼きは日本での『体験』を求める外国人旅行者のニーズを捉えているので今後さらに人気が出るでしょう。