みなさんこんにちは、ITAです。
アメリカやヨーロッパから始まったこの『代替肉』またはフェイクミートブーム。
日本でも健康志向の高まりなどから、最近はスーパーマーケットなどで大豆でできたハンバーグや大豆でできた肉団子などみかける様になってきています。
また、ファストフード店などでも積極的に代替肉メニューを取り入れるほどの盛り上がりを見せています。
今回の記事では、日本でも広がりの兆しを見せる『代替肉』について書いてみようと思います。
日本ではまだ馴染みが薄い代替肉ですが、食の多様化が広がりを見せる現在新たな食のジャンルとして今後ますます認知度が広がっていくのではないでしょうか。
今世界で大注目の代替肉(非食肉)とは
代替肉とはその名の通り、動物肉(鳥肉、豚肉、牛肉など)を使わずに、大豆や小麦で代用した物をソーセージやハンバーガーなどのパティにしたものです。
以前はベジタリアンやビーガンなどの特定の人たちの間でのみ食べられていた代替食品でしたが、健康志向の高まりや動物愛護の観点から一般の人たちにも需要が広がっています。
代替肉の需要増加に伴い、現在世界の多くの投資家たちが人工肉関連企業に多額の投資を始めています。
今、欧米などに限らず世界中で培養肉や植物性ミートなどの『代替肉』が注目されています。
また現在ロシアがウクライナに侵攻、その影響でロシアに対する経済制裁が続いている中で、資源の価格やロシアで生産されている農作物、ロシアで獲れる海産物の価格が高騰しています。
そのような状況の中で、バイオ技術の力で作られる代替肉には今後、私たちが直面する食糧の供給不足を補える可能性が秘められていると大きく期待が持てます。
代替肉にも深く関わるフードテックについても別の記事でご紹介していますのでぜひ読んでみて下さいね。
世界で広がる代替肉を使用した食品の提供
日本ではアメリカで2021年に上場したネクストミーツが、今年4月から主力製品の「NEXTカルビ1.1」や「NEXTハラミ1.1」などの価格を約30%値下げしました。それに伴いセブン&アイ、イトーヨーカドー、イオンなどの大手スーパーがネクストミート製品の取り扱いを拡大を始めています。
出典:2022/6/8 ミンカブ
様々な宗教や人種、また多国籍企業が多く進出しているアジア屈指の国際都市、シンガポールでは現在国を挙げて代替肉への投資に積極的になっています。
シンガポールが世界で初、人工培養鶏肉の販売を承認しました。人工培養鶏肉はチキンナゲットの原料として使用されるという事です。人工肉には、従来の動物の肉に比べタンパク質やミネラルが豊富に含まれているという事です。
参考記事 2020/12/3 CNN.co.jp
スウェーデン発の家具世界最大手イケアでは環境対策を全面に打ち出した商品開発を加速しています。
イケアはヨーロッパ風のお洒落なモダン家具を販売していて日本でもファンが多いですが、美味しいスウェーデンの食文化にも触れられる事で人気があります。
イケア各店舗では、スウェーデンの食料品を販売するコーナーやイートインコーナが併設されスウェーデン料理を楽しむ事ができます。
『イケアのミートボール』は年に数億個を販売している看板メニューですが、現在イケアが力を入れているのが代替肉商品です。
イケアでは2020年からミートボールに変わる『プラトンボール』というエンドウ豆やリンゴなど植物由来の原料からできていて商品を欧米や日本で販売しています。
2021年1月31日 日経電子版
今後イケアでは、環境保護やサステイナブルに配慮した商品開発に積極的に取り組んでいくようです。
人工肉の製造企業として注目される『アメリカのビヨンド・ミート』
代替肉市場で今一番勢いがある会社、ビヨンド・ミート。『肉を超える』と言う会社名の通り2019年、NASDAQに新規株式公開。
マイクロソフトの創設者で今やビリオネアのビル・ゲイツも株を所有する注目の会社に成長しています。
ビヨンド・ミートが会社のミッションとして掲げているのは『プロテインの摂取は食物から』。
従来プロテインは動物の肉からの摂取が一般的でしたが、ビヨンド・ミートは肉を超えた肉作りに挑戦している会社です。
米国のマクドナルドはビヨンドミートの植物性パティを使ったPLTバーガー(Plant, Lettuce, Tomato)の展開を開始、また2020年から中国のスターバックスでもビヨンドミートの植物性代替肉を使用した商品の販売も始まっています。
日本の大手チェーンも参入開始する代替肉市場
大手のカフェチェーンのドトールコーヒーでは、新しく代替肉(大豆ミート)を使ったハンバーガーを発売しています。
実際に食べた感想としては、大豆パティは肉の脂っこさがなくさっぱりとした味に仕上がっており、和風トマトソースとの相性が抜群で美味しかったです。
都市部で知名度が高いハンバーガーチェーン、FRESHNESS BURGERも100%植物性由来の大豆パティ(フェイクミート)を使用した『ザ・グットバーガー』を販売中です。
FRESHNESS BURGERでは健康・環境問題へ関心がある客層を主なターゲットとして、これから代替肉を使った商品作りに力を入れていく様です。
代替肉は日本ではまだブルーオーシャン(競争相手が少ない未開拓市場)に近いマーケットですが、今後大手の食品企業などが本物の肉の味により近い味を追求し、しのぎを削るレットオーシャン市場に変わっていくかも知れません。
豆腐 (大豆) を使ったユニークな商品の開発
相模屋という会社をご存知でしょうか?
豆腐 (大豆) を使ったアレンジ商品で有名な会社で、ウニの風味や食感を再現した『うにのようなビヨンドとうふ』や『マスカルポーネのようなナチュラルとうふ』などユニークなアイデア商品を販売しています。
人気商品はテレビで特集が組まれるほど話題になっています。
豆腐は食肉と並びたんぱく質を多く含んだ優秀な食品ですが、なかなかスポットライトが当たりにくい脇役的な食べ物です。
ですので、相模屋が手掛けるような新しい発想の商品ができる事で豆腐の価値が上がりますね。
まとめ
健康志向の高まりや環境問題への関心から、今代替肉が動物肉に替わる新しい食べ物として注目を集めています。
アメリカのファストフードチェーンでは、試験的に代替肉を使用したパティを導入するなど代替肉市場に今大きな追い風が吹いています。
フェイクミートの大手、アメリカのビヨンド・ミートは新しい商品を次々に開発、代替肉市場に新しい風を吹き込んでいます。
日本でも大手のファストフードチェーンがハンバーガーに大豆を使ったパティを使用するなど、代替肉を使った商品が盛り上がりの兆しを見せています。