フードテックとは?地球環境に配慮した新たなテクノロジー

みなさんこんにちは、ITAです。

 

最近食の多様化、健康ブームなどで代替肉を使った商品もカフェなどで見かけるようになりました。

今後世界的に見て人口増加が見込まれる中、従来の食肉からではなく代替肉(大豆などの植物)などから人間に必要なプロテインを補う必要性も議論され始めています。

今回の記事では、そんな今話題のフードテック市場をご紹介します。

 

世界の人口が2050年に97億人に

日本に住んでいると、少子高齢化などで人口が減少していると感じている方が大半と思いますが、世界的に見ると人口が増加傾向にあるんです。

特に発展途上国と言われる国々で人口が増えています。

中でもインドは、あと7〜8年後には中国を抜いて世界で最も人口が多い国になると言われています。

要因としては、医療技術の発達や環境衛生の改善などで世界の平均寿命が伸び事や、死亡率の低下などがあげられるのではないでしょうか。

2019年に国連が発表した報告書によると、世界の人口は現在の77億人から2050年に97億人に達と見込まれます。今後30年間で20億人人口が増える計算になります。

United Nations (国際連合)

世界の人口が増加する中で、安心&安全なプロテイン(タンパク質)の確保は最優先課題です。

特に発展途上国、アフリカ諸国やインドなど人口が右肩上がりの国々では人口に対して食料供給が追いついておらず、早急な食料問題の解決が望まれています。

そんな中で、環境に配慮しサステイナブルな形で食料を提供できる代替食品に注目が集まっています。

 

今注目されるフードテックとは

フードテックとはフード(食)とテクノロジー(科学技術)を掛け合わせた造語で、最先端の科学技術を駆使して新しい食品の開発や最新の調理方法などを指した言葉です。

今後世界の人口増加で起こるであろう、食糧不足や栄養不足による飢餓などにフードテックの技術が有効に活用できると言われています。

しかし、日本は欧米や中国などに比べてフードテック市場への投資が遅れています。

米国は2019年に約1兆円、中国は3千億円以上フードテックの技術開発に投資しているのに対し、日本はわずか97億円にとどまっています。

日本経済新聞

先進国の中でも高い科学技術力を持つ日本、今後フードテック市場へのさらなる投資が世界の食料問題への解決に繋がるでしょう。

 

料理に合わせて調理温度を調節、ハイテク調理器具(ヘスタンキュー)

 

 

主な代替プロテインのカテゴリー

植物性プロテイン

日本で一番メジャーな代替肉といえば大豆や小麦などを使った商品ではないでしょうか。

大手カフェチェーンでも、大豆バーガーなど動物肉を使わない商品をメニューに取り入れ始めています。

 

マイコプロテイン

マイコプロテインとは、土壌から得られる菌を培養し加工したものです。

ヨーロッパでは『QUORN(クォーン)』という商品がマイコプロテインを用いた物としてスーパーなどで売られています。

オススメURL

QUORN

 

Copyright: pexels

 

昆虫食

今年の夏、アフリカや中東などでバッタが大量発生し、穀物などが食い荒らされ大きな被害を生みました。

バッタの大量発生は蝗害につながりますが、昆虫にはタンパク質が豊富に含まれており、食べる習慣がある国もあります。

しかしながら、実際に食用としていない国が大半なので家畜の肥料などに利用できないか検討しているという事です。

日本ではコオロギフードが日経トレンディの『2021年ヒット予測ランキング』で5位にランクインするなど密かなブームになっています。

 

 

代替肉市場で話題の企業

インポッシブル・フードはスタンフォード医学部教授のパトリック・ブラウン氏によって2011年に設立された人工肉の製造・開発を手がけるアメリカの企業です。

同社はサイエンスの力を使い、動物肉と同じ喫食体験を追求、レストランクオリティのハンバーガーの提供を常に目指しています。

 

インポッシブル・フードの対抗馬として注目されているのが、同じく人工肉の製造・開発を手がけるビヨンド・ミート。

『肉を超える』と言う会社名の通り2019年、NASDAQに新規株式公開。

ビヨンド・ミートが会社のミッションとして掲げているのは『プロテインの摂取は食物から』。

マイクロソフトの創設者で、今やビリオネアのビル・ゲイツも同社の株を所有するなど、注目の会社に成長しています。

 

 

まとめ

  • 近年、人口増加問題、環境問題、また健康ブームなどから動物肉でない植物などを使った代替肉の需要が高まってきている。
  • アメリカのインポッシブル・フードやビヨンドミートは世界の人工肉市場で大きく力を持ってきている。今後、他の食品企業やサイエンス系会社などもこの市場に続々参入してくるだろう。
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